ふるさと紹介~木造 眞典 さん 天皇山 勝泉寺~

Author: inabecity 2016-06-24 08:51:42 Views: 700

 

 

~天皇山 勝泉寺~語り部 木造眞典
今回は、北勢町西貝野にあります、天皇山勝泉寺をご紹介致します。
勝泉寺が創られたのは、奈良時代。行基菩薩が悟入山天野寺として、東貝野に創建された事が寺の始まりであります。その後、伊勢勅願五か寺の天皇寺として改修され、平安時代に起こった火事で寺は焼失し、再建の際、天台宗の寺になりました。
文明元年(一四六九年)、木造家初代、伊勢国司北畠顕能の次男、顕俊から五代目の政宗がこの笹野で侵攻を受けた折、政宗の次男、木造善勝が出家しました。そして、勝光坊覚善と名乗り、蓮如聖人御化回の時、天台宗から浄土真宗に改宗しました。その折、木造善勝は、行基菩薩像や仏舎利を、鈴鹿郡関驛の地蔵堂まで届ける程、大変律儀な人であったと言う事です。
元文二年(一七三七年)、寺の焼失による再建が行われた際、東貝野にあった寺を西貝野の地に移転しました。また、木造善勝から勝の字を取り、寺の名前を天皇山勝泉寺と改めました。このように、度重なる焼失により再建が行われた勝泉寺では、火事の際に水を吹くと言われている、枝垂れ銀杏の木と、しだれ桜二本が植えられました。その時植えられたしだれ桜は現在樹齢およそ三百三十年を誇る、とても見事なものとなりました。その花の美しさは大変見事なもので、例年多くの人の目を楽しませています。
ご覧のように、今年は暖冬で桜の花が三分の一ほどしかつかなくて、非常に寂しい想いをしております。例年四月二日頃が満開でございます。人の心を魅了してやまないしだれ桜を是非、来年もご覧になってみてください。